平成29年度文部科学省の発表によると、いまや過去最高で高校生の5人に3.5人が進学している時代です。
ここでは、奨学金とはどんな制度なのかわかりやすく紹介していきます。
参考情報:【奨学金のまとめ】
奨学金とは
奨学金とは、意欲と能力のある学生が、経済的な理由により進学を断念することなく、安心して学ぶことができるよう金銭的サポートが受けられる仕組みのことです。
給付型と貸与型がある
奨学金には、お金を返さなくてもいい「給付型」と、卒業した後に低金利または無利子で返済していく「貸与型」があります。
日本学生支援機構によると、給付型奨学金の対象は以下のとおりです。
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- 住民税非課税世帯の人
- 生活保護受給世帯の人
- 社会的養護を必要とする人(社会的養護とは「施設養護」「里親養護」「地域養護」など児童支援のこと)
こうした給付型は、厳しい経済環境にある学生に進学のチャンスが与えられ、格差是正につながっています。
ただし、対象となる学生が限定されるため、多くの人は貸与型を利用している状況です。
日本学生支援機構の奨学金については、こちらでくわしくご紹介しています。
奨学金はどこがいい?|おすすめの奨学金制度の種類を完全解説!
選び方のポイント
国や大学、自治体、民間団体など、いろいろな団体で独自の奨学金制度を設けています。
借りることができる金額や利息の有無などは、どの奨学金制度を利用するかによって異なってきますので、いくつか検討して自分に合った奨学金制度を見つけましょう。
ここでは、もっとも多くの人に利用されている日本学生支援機構の貸与型奨学金をおすすめしています。日本学生支援機構の奨学金は、ほとんどの大学で申し込むことができ、貸与型奨学金には無利子の「第一種」と有利子の「第二種」の2種類があります。第一種と第二種を併願で申し込むこともでき、選考通過の確率が高くなるのでとくにおすすめの方法です!
奨学金の選考基準については、こちらでくわしくご紹介しています。
奨学金の審査に落ちたくない!審査基準を分析!厳しい審査を通る秘策とは?
奨学金を利用している大学生はどれくらい?
現在、大学生の2人に1人が奨学金の制度を利用しています。
平成29年度には日本学生支援機構の奨学金を利用する学生が、とうとう130万人を超えました!
日本は大学の授業料が高いにもかかわらず、世界のなかでも教育の公的援助が最下位で、家計の負担が大きい国です。大学生をもつ親にとっては経済的に厳しいので、奨学金の制度を利用せざるを得ない状況にあります。
奨学金を借りる理由
サラリーマンの平均年収が約410万に対して、かかる学費の割合は国公立大学で約20%(約82万円)、私立大学で約30%~40%(約123万円~164万円)にもなります。
親の給与が年々減少する一方で、国公立大学・私立大学ともに「入学料」および「授業料」が高止まりしているため、奨学金を利用している大学生の割合が増加しています。
みんなどれくらい借りているの?
実際に、みんなどれくらい借りているのか?
平均の貸与総額を算出すると、約300万円でした。
あなたは、この300万円をどう思いますか?
単純に計算しても
毎月16,700円 × 180か月(15年)
これだけ返済にかかります。
在学中はお金の返済がないので借金という認識がありませんが、奨学金は学生を対象とした無担保ローンになります。
- 本当に必要な最小限の金額はいくらか?
- 卒業した後は何年かけて、毎月いくら返すか?
をしっかり考えることが大切です。
大学生活、そのあとの社会人生活も負担なく過ごすために、自分の条件や希望に合った奨学金を見つけましょう。
奨学金の使い道
奨学金は、原則として学費に使いますが、使途に制約は設けられていません。
実際には、学費だけではなく、教材費や生活費、クラブやサークル活動費などに多く使われているようです。
教材費
教材費は必要なものなので、学費の範囲内と考えましょう。ただし、学科によっては高額になりますので、授業料の納付を優先して、足りない分はアルバイトなどで補いましょう。
生活費
1人暮らしをしている大学生は、家賃・光熱費・食費などの生活費としても使っています。これは、実家からの仕送りをもらっているが少ない、景気低迷によりアルバイトなどの収入が減少していることが関係しているようです。
クラブやサークル活動費
クラブやサークル活動費は、活動内容によって、道具の購入費や合宿費がかかることもあります。金銭的に負担のかかる場合は、控えるようにしましょう。
入学金
奨学金の使い道として、気をつけたいのは入学金です。
日本学生支援機構には、入学初年度にだけ借りられる「入学時特別増額貸与」という一時奨学金がありますが、支給が進学後のため入学金に充てることができません。
もし、入学金が用意できないときは、国の教育ローンや民間の教育ローンを利用しましょう。教育ローンの種類によっては、審査基準が変わってくるので注意が必要です。
教育ローンについては、こちらでくわしくご紹介しています。
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奨学金制度のまとめ
進学するには、かなりのお金がかかります。しかし、進学を諦めるのではなく、学費をサポートしてくれる奨学金制度をうまく活用していきましょう。
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